2022年 5月のアーカイブ

いくら失敗しないように努力しても、成功はできない

プロジェクトに失敗はつきものです。 プロジェクトの成功確率のこともありますが、プロジェクト遂行中に、小さな失敗は多くあります。 判断を誤った。 指示を間違えた。 言わなくてもいいことを言ってしまった。 などなど、あげればキリがありません。 プロ…

明日を夢見るから今日が変わらない

明日を夢見るから、今日が変わらないんだ。 これは、SEKAI NO OWARIの「銀河街の悪夢」の歌詞ですが、この歌を初めて聞いた時は、なるほどなーとうなってしまいました。 この歌詞は、こう続きます。 僕らが動かせるのは、今日だけなのさ。 プロジ…

計画が甘かったと反省して、精度の高い計画を目指すのは間違っている

経験の浅いプロジェクトリーダーが私のところに、相談にきた。 担当しているプロジェクトがうまくいっていないという。 原因は何かと尋ねたら、自分が立てた計画が甘いからだと言った。 計画が甘いとわかっているのであれば、対策は見えているようなもの。 では…

ベンダーマネジメントとは

ベンダーマネジメントまたは、ベンダーコントロールと呼んでいる会社も多いですが、ベンダーマネジメントとは、簡単に言うと、SIserなどのベンダーにプロジェクトの最後まで一緒にやり遂げることを言います。 そんなの当たり前じゃないかと思われるかも…

情報が足りないから決められない?じゃあ情報があれば決められるんだね

「現時点では、まだ情報が足りないので、判断できません。」 「もう少し詳しく調べてからでないと、どっちが良いと言えません。」 決められない人が良く言うセリフです。 このような発言をした際に、 「じゃあ、情報があれば決められるということだね。」 「どん…

説明するな伝えろ

進捗報告、設計書のレビュー、上司やステークホルダーへの報告など、様々な場面で、資料の説明を受けることがありますが、多くの人が、資料を一生懸命に説明しています。 たくさんの時間をかけて、考えて、苦労して作成した資料ですから、すべてをくまなく説…

テストで発生したバグはどこで仕込まれたかを追及するべし

システムの品質の最後の砦は、テスト工程です。 テスト工程では、本番で不具合を発生させないために、すべてのバグをつぶすことが目標となります。 良く、「テストでバグが無かった」と喜んでいる人がいますが、この考えは間違っています。 バグがでなかったの…

ステアリングコミッティでは何を報告すべきか

ステアリングコミッティとは、大規模プロジェクトでステークホルダーの代表者が参加して、プロジェクトの意思決定を行う委員会のことです。 通常は、部長級や役員などが参加し、プロジェクトの方針や方向性などについて、決定します。 PMが進捗状況や課題、…

生産性向上に経験曲線効果をうまく使う

経験曲線効果とは、生産量を2倍にするとコストが20%~30%低減するという経験則です。 一般には、工業製品などの大量生産される製品についてこの経験曲線効果が発揮されると言われています。 システム開発のプロジェクトにおいても、この経験曲線効果を…

プロジェクト立ち上げ時のコスト見積り誤差は±50%が常識

以前の記事で、 精度の高いコスト見積りは、経験をもとにすること を書きましたが、PMBOKによると、プロジェクトの立ち上げ当初の見積り誤差は、±50%であるとされています。 また、この見積りを超概算見積り(ROM:Rought Order of…

設計の品質はレビューであげるしかない

以前の記事で、 「ねらいの品質」と「結果の品質」 について書きましたが、プロジェクトにおける設計品質を上げるには、レビューの品質をあげるしかありません。 設計するSEの能力がとても高く、レビューがなくても最初から高い品質の設計ができれば言うこと…

精度の高いコスト見積もりは、経験をもとにすること

プロジェクトコストの見積もりが正確にできるのであれば、そのプロジェクトはほぼ間違いなく成功します。 ある調査によると、見積もりが正しければ、プロジェクトの成功確率は80%だそうです。 ですが、プロジェクトは不確定要素が必ずありますので、正確な…

SIerは、デジタルではなくアナログで決める

プロジェクトを立ち上げ、リソースを調達する際に、RFP(提案依頼書)で、SIerを比較します。 複数の評価項目に、採点基準を準備し、各社の提案を数字で点数化して、合計点などで比較することが多いと思います。 公平に、あるいは、客観的に判断して、…

積み上げ型で作成したWBSの落とし穴

以前の 漏れのないスケジュール作成法 でWBSの作り方を解説しましたが、このような上位目標から詳細化する作成法ではなく、詳細作業をフラットに洗い出していく、積み上げ型でWBSを作成した場合、作業の実行順序を上から順番に実行してしまいがちです。 …

メールや電話だけじゃない!コミュニケーションツールのいろいろ

コミュニケーションのツールと言って、すぐに思いつくのは、メールや電話でしょう。 もしくは、コーチングやティーチングなどの手法でしょうか。 これらのツールは、言葉を話すことに主眼を置いたツールです。 会話によらないコミュニケーションもあります。 今…

要件定義では対象範囲の境界を明らかにするべし!

多くの方が、要件定義に苦労されているようです。 一昔前は、IT化といえば、効率化、省力化が狙いでしたが、最近では、経営とITの融合をテーマに、戦略的IT投資が盛んになっています。 つまり、IT化の目的は多様になり、要求が複雑になっています。 そ…

否定的思考と肯定的思考の両面から解決アプローチする

課題の解決策を考えるとき、否定的な側面から考えることがほとんどだと思います。 例えば、不具合が発生したので、不具合が発生しないような対策を考える。 つまり、不具合が発生することは悪いことだ=不具合を否定する。 この考え方は、いたって正常であり、…

パレートの法則

パレートの法則とは、80:20の法則とも呼ばれていて、20%の原因が80%の影響を与えていることをいいます。 例えば、売り上げの80%は、全顧客の20%の人が購入しているということです。 イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見したこと…