以前の記事で、精度の高いコスト見積りは、経験をもとにすることを書きましたが、PMBOKによると、プロジェクトの立ち上げ当初の見積り誤差は、±50%であるとされています。
また、この見積りを超概算見積り(ROM:Rought Order of Magnitude)と呼びます。
見積り誤差が±50%あるということは、一番安くできた場合と一番高くできた場合の比較では、倍の金額差があるということです。
つまり、プロジェクト立ち上げ時の見積りはあまりあてにできないということです。
代表的なコスト見積り方法
参考に、代表的なコスト見積り方法についてご紹介します。
類推見積り
過去の類似したプロジェクトを参考にして見積りを行う方法です。
プロジェクト立ち上げ時に、詳細な情報が少ない場合、つまり不確定要素が多い場合に、良く使います。
係数見積り
過去の情報とその他の変数との統計的関係を使って見積りを行う方法です。
代表的なのは、COCOMO式で、プログラムのソースコード行数に、システム規模の大小を表す係数をかけて見積りを計算します。
ボトムアップ見積り
個々のワークパッケージ(WBSの最小単位)または、アクティビティ(WBSのワークパッケージよりも細かい作業項目)を詳細に洗い出して、それぞれに必要な工数を見積ります。
三点見積り
三点見積りは、3つの見積り値を使用し、加重平均することで、見積りの精度を上げる方法です。
3つの見積り値
- 最頻値・・・最も確率が高い見積り
- 楽観値・・・最良のケースを想定した見積り
- 悲観値・・・最悪のケースを想定した見積り
みなさんの会社には、コストを見積もるためのテンプレートが用意されていると思いますが、どのような見積もり法を使っているのかを一度調べてみると新しい発見があるかもしれませんね。
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