コミュニケーションは話すことがすべてではありません。
話すことが苦手でも、上手にコミュニケーションをとることができます。
アクティブリスニングという方法です。
アクティブリスニングとは、カウンセリングにおけるコミュニケーション技法のひとつで、アメリカの心理学者カールロジャースが提唱した、相手の言葉を積極的に傾聴する姿勢や態度、聴き方の技術のことです。
傾聴とは、相手の話をただ聞くのではなく、相手が伝えようとしていることに注意深く耳を傾けて、理解しようとすることです。
このアクティブリスニングを使うことで、自分はあまり話さずに、相手とコミュニケーションをとることができます。
アクティブリスニングは、相手に気持ちよく話してもらい、さらに、こちらが考えていることをさりげなく(相手がそうと気がつかない)伝え、信頼関係を築くことができます。
アクティブリスニングの具体例
例えば、ユーザからの要求が矛盾していて、その仕様は実現できず、別の方法で実現するべきだということが明らかだったとします。
ユーザ「この業務に必要なのは、○○という機能だから、それを実現する方法を考えてくれ。」
PM(あなた)「わかりました。○○機能を実現する方法を検討してみます。それと、もし、実現が困難だった場合を考えて、▲▲という機能も並行して検討してみようと思います。」
ユーザ「あ、そうだな。▲▲というのも悪くないな。じゃ、よろしく頼むよ。」
PM(あなた)「わかりました。では、やってみます。」
PM(あなた)は、○○機能の実現は現実的ではないことがわかっていますが、それを直接的に、伝えるのではなく、一旦は、相手の要求を受け止めて、さりげなく、○○機能ではなく、▲▲機能を検討したいことを伝えています。
この会話で、ユーザに対して、以下のことをアピールできました。
- ユーザの望むことをきちんと理解していること
- リスクを考えて行動していること
- ユーザの要望を誠実に実現しようとしている姿勢
相手の話を否定ではなく、肯定してから自分の考えをさらに追加するという作戦です。
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