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話し下手でもできるコミュニケーション

2022/06/30

コミュニケーションは話すことがすべてではありません。

話すことが苦手でも、上手にコミュニケーションをとることができます。

アクティブリスニングという方法です。

アクティブリスニングとは、カウンセリングにおけるコミュニケーション技法のひとつで、アメリカの心理学者カールロジャースが提唱した、相手の言葉を積極的に傾聴する姿勢や態度、聴き方の技術のことです。

傾聴とは、相手の話をただ聞くのではなく、相手が伝えようとしていることに注意深く耳を傾けて、理解しようとすることです。

このアクティブリスニングを使うことで、自分はあまり話さずに、相手とコミュニケーションをとることができます。

アクティブリスニングは、相手に気持ちよく話してもらい、さらに、こちらが考えていることをさりげなく(相手がそうと気がつかない)伝え、信頼関係を築くことができます。

アクティブリスニングの具体例

例えば、ユーザからの要求が矛盾していて、その仕様は実現できず、別の方法で実現するべきだということが明らかだったとします。

ユーザ「この業務に必要なのは、○○という機能だから、それを実現する方法を考えてくれ。」

PM(あなた)「わかりました。○○機能を実現する方法を検討してみます。それと、もし、実現が困難だった場合を考えて、▲▲という機能も並行して検討してみようと思います。」

ユーザ「あ、そうだな。▲▲というのも悪くないな。じゃ、よろしく頼むよ。」

PM(あなた)「わかりました。では、やってみます。」

PM(あなた)は、○○機能の実現は現実的ではないことがわかっていますが、それを直接的に、伝えるのではなく、一旦は、相手の要求を受け止めて、さりげなく、○○機能ではなく、▲▲機能を検討したいことを伝えています。

この会話で、ユーザに対して、以下のことをアピールできました。

  • ユーザの望むことをきちんと理解していること
  • リスクを考えて行動していること
  • ユーザの要望を誠実に実現しようとしている姿勢

相手の話を否定ではなく、肯定してから自分の考えをさらに追加するという作戦です。