リスクはプロジェクト開始時点が最も多いので、その時点でリスク管理表を作成するのが効果的と述べましたが、いったん作ったら安心とはいきません。
プロジェクトマネジメントの基本は、「かもしれない」と思うことですから、リスクの洗い出しについても、「もしかしたら、すべてのリスクを洗い出し切れていないかもしれない」「新たなリスクが発生するかもしれない」という意識を常に持つことが重要です。
理想は、プロジェクトマネージャが、すべてのリスクを覚えて、常にリスクが顕在化しないか、その予兆はないか、新たなリスクが潜んでいないかと、いつも目を光らせておくことです。
量が多くて覚えられない場合は、主要なリスクを覚えたり、リスクをいくつかの分類にまとめて、その分類を覚えておくことをお勧めします。
主要リスクとは、例えば、発生確率・影響度マトリックスの中×中以上などです。
また、分類の方法としては、QCDで分類したり、工程ごとのリスクに分類して、直近の工程はすべて覚えるなどです。
どうしても覚えられない場合は、印刷して、携帯するのも良いでしょう。
定期的にリスクを確認する
リスクが顕在化していないか、その予兆はないか、新たなリスクが発生しそうかといったことを常に意識する必要はありますが、人間ですから、つい忘れてしまったり、疲れて面倒になることもあります。
その場合に備えて、定期的にリスクを確認するようにルーチン化します。
例えば、毎週の進捗会議で、リーダからの報告を聞くときに、リスクを意識するようにします。もしくは、報告書にリスクに関する項目を含めるのも良いでしょう。
さらに、定期的にリスク管理表を見直すタイミングを設けるとよりベターです。
次の工程を開始するタミングや、毎月決まった日などを設定して、リスク管理表を見直す時間を取ってください。
リスク管理を徹底し、プロジェクト全体に浸透することで、目先の作業に追われがちなメンバーの視線を1歩先へ移すことができます。
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